第641回 2010年01月23日号
■から〜ん、から〜ん■


今日のストーリーテラーは、H・Mさんです。


*‥・**☆ー‥・‥・*‥・**☆


その営業部長が●●営業所長だった頃、

取引先の人達とゴルフ旅行に出ました。


宿泊は、取引先の一人が持っている

大きな別荘で、

4名が一部屋ずつ寝ることになりました。

一杯引っ掛けた彼は

心地よく床に就くと、

遠くから下駄の音が

近づいているのを聞きました。


から〜ん、から〜ん、から〜ん、から〜ん、、、、


段々近づき、また、遠くに去っていく。

また、下駄の音が、

から〜ん、から〜ん、から〜ん、から〜ん、、、


さっきより近づいて、また去っていく。


何だろう?


誰だろう?


こんな夜中に?


と床の中で気になる彼。


また、下駄の音。


から〜ん、から〜ん、から〜ん、


から〜ん、から〜ん、から〜ん、


から〜んん!から〜んん!!



ついに彼の部屋の窓辺まで下駄の音が!


から〜んんん!! から〜んんん!!!


止まった!


彼は、布団を跳ね上げて、

窓へ突進し、ガッ!と窓を開いた!!


・・・誰もいなかった。


ただ、真っ暗な闇があるだけ。


その後彼は、布団を全部担いで、

隣の部屋のトアを叩いて

「ねぇ○○さん!一緒に寝よ!寝ようってば!」


あとで判ったこととして

その別荘から2Km先に

あるおおきな事故があり、

非常に近かったということです・・・。
             


第642回 2010年01月28日号
■ 土地 ■


今日のストーリーテラーは、Y・Kさんです。


*‥・**☆ー‥・‥・*‥・**☆


その土地を購入したのは、

夫が昇給した時で、家族中で大喜びでした。

どんな家を建てるかで、

家族中でもめた事もありましたが

そのもめた事も、喜びでした。

そして、とうとう、家を建てることが決まり、

地鎮祭をする運びになりました。

その日は、晴天で、風もなく

地鎮祭には、うってつけの日和でした。

地鎮祭は、土地の四隅に青竹を立て、

その間を注連縄で囲って祭場とします。

祭場の中には木の台(八脚台という)を並べ、

その中央に神籬(ひもろぎ、大榊に御幣・木綿を

付けた物で、これに神を呼ぶ)を立てて祭壇となし、

酒・水・米・塩・野菜・魚等の供え物を供えます。


神主さんも、来場され、

さて、いよいよ、地鎮祭を始める段になって

風もないのに、四隅の青竹が、やおら倒れ、

注連縄も汚れるという凶事が起こりました。

それも、1度ではなく、2度も・・・・。

後になって、神主さんにも

あれは、考えられない事ですと言われました。

続く・・・。


※地鎮祭
地鎮祭(じちんさい・とこ しずめ の まつり)は、
土木工事や建築などで工事を始める前に行う、
その土地の神(氏神)を鎮め
、土地を利用させてもらうことの許しを得る神事です。


第643回 2010年02月01日号
■ 土地 2 ■


今日のストーリーテラーは、Y・Kさんです。


*‥・**☆ー‥・‥・*‥・**☆


その土地を購入し、

家を建て、しばらくした時でした。

急に誰もいない二階の部屋から

ガチャ、ガチャ、ガシャーンと

モノが落ちる音がしました。

何か、棚から落ちたのではないかと

階段を上がって部屋を見て見ると

別に何も起こっていないし、

モノが落ちてもいませんでした。

そんな事が、何回も起こりました。

それは、ポルターガイスト現象だと

後で分かりました。

そんなことが起こっても、

借金をして建てた夢の家を売る事が出来ませんでした。


ある日、お隣の家の奥さんと

子供の運動会で一緒になりました。

今まで会うと挨拶をしましたが、

話をした事はありませんでした。

やはり、家の事を聞くのが怖かったのだと思います。

そして、子供たちの話をしていくうちに、

家の話に移りました。

隣の家では、モノがよく無くなったそうです。

始めは、自分の記憶違いだと思っていたそうです。

ところが、ある日、土いじりをしていると、

母の形見の指輪が出てきたそうです。

その指輪は、タンスの奥に入れてあったはずで

出した覚えもなかったそうです。

そして、月日が経ちました・・・。続く


第644回 2010年02月03日号
■ 土地 3 ■


今日のストーリーテラーは、Y・Kさんです。


*‥・**☆ー‥・‥・*‥・**☆


その土地を購入し、

家を建て、月日が経ちました。

そして、ある事に気がつきました。

その土地を購入した人たちは、

高学歴、高収入の人たちが多いのですが、

その子供たちは、中学でぐれてしまったり、

または、何かの理由で、高校進学が

難しかったりするのです。

私たちにも、子供たちがいます。

同じような事が起こりつつありました。

私は、現実を受け入れるのが怖かったのですが、

さすがに子供の進学問題にまで

目をそむける事は出来ませんでした。

夫を説得し、銀行に掛け合い、

引っ越しをしました。

子供たちは、無事に大学を卒業し、

現在幸福に暮らしています。

さて、その土地から離れて5年目に

総合病院で、3軒隣の奥さんに偶然会いました。

その奥さんも、その土地から引っ越しをしていました。

その奥さん宅も、おかしな現象が起こったのですが、

家を引っ越した理由は、

近所の酒屋さんがビールを配達してきた時に

ふと、もらした言葉がきっかけになったそうです。

「この近辺に来ると、頭痛がして、気分が悪くなるので
配達したくないんですよ」

・・・・★★★・・・・

そして、今でもあの土地に
住んでいる人がいるんです・・・・。

大丈夫じゃない・・・・。


第645回 2010年02月07日号
■ 愛しき招き猫 ■


今日のストーリーテラーは、H・Mさんです。


*‥・**☆ー‥・‥・*‥・**☆


あれは、大学受験を控えた時。
今から25年ほど以前でしょうか。

当時大病を患っていた父が全快し、
快気祝いとして浅草で招き猫を買ってきました。

普通の招き猫は首から小判を下げていますが、
この招き猫は首には鈴が下がっています。

ちょっと大振りなのに、きょとんとした目で、
可愛らしい顔立ちでした。

その年からしばらく、年始の行事として、
浅草で招き猫を買うことにしました。

2匹目は1匹目並みの大きさではありますが、
首に涎掛けと小判を下げた普通の招き猫でした。


事件は2年目に起こりました。

2匹目の招き猫を買ってきて
しばらくしたある真夜中、

居間で寝ていた母が
「うわぁ〜」っと
大声をあげて飛び起きてきました。

「い、今、耳元を動物が走った。何匹も何匹も・・・」

まさか、動物が走るなんて?

「私の受験勉強が気になって
気が立っていたんじゃないの?」

となだめて終わりました。

それから数日後、
私が眠っていると、なぜか意識が戻りました。

でも身体は動きません。

すると、私の耳元を確かに
四足の小動物が走るのです。

「ドドドドドドドドドドド・・・・」


何匹も?いや1匹が何遍も
行ったりきたりしているようにも聞こえます。

「キサマ何ヤツ」と
目一杯の力をこめて飛び起き、
明かりをつけて、
ガラリと部屋のドアを開けました。

明かりの先にうっすらと、
白いものが見えます。


招き猫・・・首の下に鈴。


ただ、かわいい目がなぜか怒っています。

隣の2匹目の今年買った招き猫は見えません。

「あっつ」と、気づきました。

2匹目の猫をかわいがったので、
1匹目が怒ったのです。

次の朝、1匹目の座布団を干し、
身体を綺麗に拭いて、
「お前を忘れたわけではないんだからね」
と言い聞かせました。

3匹目からは
大きな招き猫は買わないことにしました。

今も1匹目の招き猫は居間にいます。

もう怒ったりはしていません。


第646回 2010年02月11日号
■ ドアが閉まっている ■


今日のストーリーテラーは、Y・Iさんです。


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私の勤め先では、

時々変な事が起こると言われていましたが、

皆が、オーバーに話のネタにする

都市伝説のようなものだと思っていました。


その日、

自分のロッカーに忘れ物をしたので、

一人でその問題の部屋に入りました。

無意識で、その部屋の電気を点け、

忘れ物をロッカーから忘れ物を取り出し、

そして、電気を消して、

いざ、部屋を出ようとすると

ドアが開かない!


真っ暗の部屋で、しばらく

ドアをガタガタさせていましたが、

電気のスイッチを入れるのを思い出し、

スイッチを入れて、電気が点灯すると、

ドアの鍵が閉まっているのです。

もちろん、勝手に閉まるような鍵ではありません。

そのドアは、マンションのドアのような鍵で

横にカチッと回さないと閉まらないのです。

その部屋に一人でいるのが怖くなり、

夢中で出ていきました。


第647回 2010年02月14日号
■ 水のしずく ■


今日のストーリーテラーは、M・Aさんです。


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ある、温泉に行ったときです。

それは、外から見えない露天風呂でした。


気持ちもいいし、身体も冷えていたので、

ゆったりとお風呂に浸かっていました。


そんな時に、

ポタッ、ポタッと

水の滴る音がしました。

周囲を見回すと、誰もいない洗い場の水道の蛇口は

みんな閉まっていて、

耳を澄ますと、水の滴る音はしませんでした。


しばらくすると、

また、ポタッ、ポタッと

水の滴る音がしました。


周囲を先程と同じように見回すと

その水音は、消えていました。


そして、

また、ポタッ、ポタッと

水の滴る音がしました。

その音は、私のそばで聞こえました。

そのすぐ後、

誰かが、入ってきたのか、

その水音は、聞こえなくなりました。

あの時、誰かが入ってきて

くれなかったらと思うと・・・。


第648回 2010年02月17日号
■ おばあさん ■


今日のストーリーテラーは、I・Kさんです。


*‥・**☆ー‥・‥・*‥・**☆


私は、会社を定年退職したら、

有機野菜を作って田舎に引っ越そうと

思っていました。

そういう場所を探していたところ、

あるところで土地と田舎屋を貸してくれる

というのを知って、

試しに有給を使って

1週間借りて住む事にしました。

試しの事なので、夜は、居間に寝袋で寝ていると

真夜中におばあさんが怖い顔をして

覗き込んでいました。

そして、

「ここは、わしの家じゃ、出ていけ」

と言われました。

お昼に借りる予定の畑を歩きまわり、

疲れていたので、悪い夢を見たと思いました。

すると、次の日の夜

同じように、そのおばあさんが現れて、

「ここは、わしの土地じゃ、でていけ」と言って

睨んでいました。

さすがに、2日続けてだったので、

貸主の男性に事情を話すと

そのおばあさんは、

死んだ母ではないかと言う事になり、

写真を見せてもらうと

まさにそのおばあさんでした。

・・・・・

私は怖くなって、
その場所を借りるのを断念しました。


第649回 2010年02月21日号
■ ぎしーん、ぎしーん、ぎしーん ■


今日のストーリーテラーは、Y・Uさんです。

今日は、Y・Uさんの話し方で
進行させていただきます。

*‥・**☆ー‥・‥・*‥・**☆

先生、この間ね、奇妙な事に出会ったんですよ

夜にどうしてもアイスクリーム食べたくなってね

コンビニまで、歩いて行ったんです。

アイスクリームを買ってから、

暗い夜道を歩いていると

後ろから

ぎしーん、ぎしーん、ぎしーん

と古い自転車をこいでいる音がするんです。

うるさいな〜とは思ったんですが、

だんだん近づいてくるので、

道を避けたんですよ

そしたら、確かに

ぎしーん、ぎしーん、ぎしーん

って音はするんですが、

自転車が見えないんですよ

なんか、びっくりしたんですが、

声出したちゃ、マズイと思ったので

思わず口を自分の手で押さえましたよ

本当に、怖かったです・・・・。


第650回 2010年02月26日号
■ 怪談話 ■


今日のストーリーテラーは、K・Yさんです。

*‥・**☆ー‥・‥・*‥・**☆

たまたまネットの動画サイトで

稲川さんの怪談話を聞いていました。

聞いている内にいやな気分になり

部屋の雰囲気が重く変わっていくのが感じられました。

「このままこの話を聞いていてはいけない」

と思ったのですが、身体が動かず、

サイトを閉じる事が出来なくなりました。


次の瞬間、上の階で寝ていた当時二歳の息子が

泣きもせずに一人で居間まで降りて来て

「ママ行こう」と言って私の手を引っ張りました。

息子の姿を見た瞬間

ラップトップを閉じる事が出来、

その同時に部屋の空気もいつも通りになりました。

そして息子は私を自分のベットまで連れて来ると

そのまま又、眠ってしまいました。

息子が今までその時間に起きてくることは一度も無く、

また万一、夜目が覚めても

泣きもせずに私の所に来る事などは

今までありませんでした。

私は息子が助けに来てくれたのだと思います。

それ以来、夜一人で怪談話の動画を見ていません。

息子もそれ以来、夜起きてくる事はありません。

秋吉様、私のこの体験をどう思われますか?

単なる偶然でしょうか?




※単なる偶然ではないと思いますよ
きっと、異界との波長が合って
異界のモノが寄ってきたのだと思います。
息子さんに助けられて、良かったです。