第751回  2011年8月8日発行

■ 母からの手紙 ■

Mさんの不思議な体験です。

母は、22年前に病死しました。

私の幼い事が気がかりだったようで、

私が20歳になるまで生きたかったと

父に口癖のように言っていたとの事です。

そして、母は、

死の宣告を受けたわけではなかったのですが、

自分が死ぬ事を予測していたとの事でした。

そして、母は私の誕生日に

手紙を渡せるように

15通の手紙を書いて父に渡したそうです。

父は、毎年私の誕生日にその手紙を

渡してくれていたのですが、

私が20歳になる前に

急に父は

父の勤める会社の都合で

サンパウロに赴任が決まりました。

その為にいつも手渡ししている手紙を

自分の荷物に入れてしまったとの事で

サンパウロから

その手紙を私に送りました。

その母からの最後の手紙は、

私の誕生日に郵便受けに入っていました。

父からの電話で

その手紙をサンパウロから出しても

私の誕生日に届くはずの無い日にちでした。




第752回  2011年8月9日発行

■ くらくらする ■

仕事場に行く途中で

ピカッと光ったので何となく拾いました。

光ったのは、指輪でした。

拾った途端に

「しまった」と思ったのですが、後の祭り。

そのまま、ポケットに入れてしまって

忘れてしまいました。

その晩から、

夢の中だと思うのですが、

ガミガミ女性に言われるのです。

それに対して私は何も言えません。

そして、次の日の朝から

頭痛がして、クラクラするのです。

もちろん、指輪の事は忘れていました。

その日の晩も、夢かうつつか

分からない状態でガミガミ言われました。

頭痛とクラクラも止まりません。

医者に行きましたが、

原因がよくわからないまま、

5日間過ぎました。

6日目の夢の中で、

また、ガミガミ言われながら

その女性の指に光るものが見えました。

それは、指輪でした。

私が衣装ケースの中に入れていた服のポケットに

あったはずの指輪です。

次の日、

私は、指輪を拾った場所に行くと、

花が飾ってありました。

その指輪をそっと、その花の横に返して、

冥福を祈りました。

会社に着くころになると、

あの頭痛とクラクラ感は、消えていました。




第753回  2011年8月10日発行

■ 物置小屋 ■

いつも散歩で通る場所です。

その場所は、

柳の木の横にある物置小屋です。

なんだか、とても暗い感じがして

わざわざ通らなくてもいいのですが、

気になって通ってしまいます。

ある日の黄昏時、

今日は通らないほうがいいのに・・・

そう思っていたのに、

その物置小屋の前を通ってしまいました。

すると、

その閉まっていたはずの戸が少し開いています。

そして、その戸の中を私は、覗いてしまいました。

そこは、暗くて、何も見えないはずなのですが、

じっとこちらを見ている視線を見て

その視線と合ってしまいました。

私は、すぐに、目をそらしましたが、

向こうはずっと、見ている感じがします。

ただ、救われたのは、

その目線の元は、

こちらを追ってこられないようでした。

それからは、

その物置小屋を意識して

通らないようにしています。

他の人は、

あの物置小屋の事、知っているのでしょうか・・。



第754回  2011年8月11日発行

■ 電灯が消えた時 第10夜■

仕事であるホテルに泊まりました。

そのホテルのフロントに予約を確認した途端に

嫌な感じがしました。

とは言え、

そのホテルに到着したのは、

23時だったので、

今更ホテルを変えるわけにはいきませんでした。

部屋に入ると、

嫌な感じは、更に増大し

電灯をつけると、

ジジーと嫌な音がしました。

シャワーを浴びたいのも我慢し、

カバンを開けた途端に

電灯が消えました。

そして、外の明るさに照らされて、

髪の毛の長い女性の姿が

窓の外に映し出されました。

直ぐに電灯は点きましたが、

朝まで寝る事ができませんでした。





第755回  2011年8月12日発行

■ ズリズリという音 第11夜■

小学校3年生の時に、

ある友人ができました。

いつも、外で遊んでいたのですが、

その日は、雨が急に降ってきたので

その友人の家に行く事になりました。

その家は、

その村でも外れにあり、

林の中にあるので、

少し暗い感じがしました。

家に入ると、目が慣れるまでほとんど家の様子が

見えなかったのですが、

友人は土間に座るように促してくれました。

友人のお母さんが

お茶と、せんべいを出してくれて、

それを雨を見ながら食べていました。

すると、家の奥から

ズリ、ズリという畳を這うような音が聞こえて来ました。

せんべいを食べていたので、

空耳かとせんべいを食べる手を休めて

耳を澄ましました。

その時に友人は、

何事もなかったように、

せんべいを食べ続けているのですが、

その音ではなかったと思います。

ズリ、ズリという音は、

土間の端で窺うように止まり、

私は、子供心に自分がおびえていたのを覚えています。

その後、自分でもよくわからないのですが、

その友人と

遊ばなくなりました。



第756回  2011年8月13日発行

■ 墓参り 第12夜■

1年前の事です。

両親と一緒にお墓参りに行きました。

我が家のお墓を綺麗にし、

父からお墓にお参りし

母の番になって、

隣のお墓が

雑草だらけで、

お墓そのものも、月日の為か

薄汚れているのに気がつきました。

それらの様子を何気なく見ていると、

恨めしそうな顔をしたお爺さんが

そのお墓の隣に立っているのに気がつきました。

母に促されて、

私の番になりましたが、

気が気ではありませんでした。

お墓に参って、ふと顔を上げると、

隣のお墓のお爺さんは、消えていました。




第757回  2011年8月14日発行

■ 寄り添う女性 第13夜■

今日は、第13夜。

最後のお話です。

最後のお話は、

私自身が見たもの。

それは、今年の神戸の花火大会での出来事。

私の少し前に座っていた

娘さん夫婦らしい人達とその子供たちと

一緒に座っていたお爺さん。

そのお爺さんの横に

その妻のような女性が寄り添っていた事です。

ただ、その妻らしい女性は

花火の光った時にしか、見えなかった事と、

とても幸せそうな感じがしました。

きっと、花火が、迎え火だったのでしょうね





第758回  2011年8月28日発行

■ 火沢けい かたくけい 38 ■

イーチャンタロットでは、けいのカードです。

けいは、背く事です。

火沢けいの時は、統一がなされず、

反目があり、内輪もめの多い時と見ます。

けいの字は

http://www.akiyoshi-saki.com/

をご覧ください

背く、にらみ合い、反目、家庭不和


カードが逆位置にある場合には、
反目が解ける時とみます。




第759回  2011年9月4日発行

■ 重陽 ■

九月九日は、重陽(ちょうよう)節句です。

重陽は、易でいう陽数の極である

九が重なる事で、

重九(ちょうく)とも言います。

昔、中国では、奇数を陽の数にしていたので、

陽の極である九が二つ重なる九月九日は

大変めでたいとされました。

邪気を祓って、長寿を願い、菊の花を飾り、

お酒を酌み交わして祝ったとされています。

おめでたい事は、ありがたい事、

福を大いに呼んで、九月九日を楽しみましょう。




第760回  2011年10月4日発行

■ 今日は、笑える話 ■

神社に月参りに行った時の事、

何か笑える事ないかな〜と

私は、何となく口に出していました。

その日は、神戸でも秋風の吹く涼しすぎる朝。

センジュの散歩をする私は半袖でしたが、

街行く人は、長袖か、カーディガンを羽織っていました。

さて、ある店の前を通りました。

スタッフさんは、全員その店のロゴマーク入りの

半そでTシャツ姿です。

一人のスタッフさんが、

「え〜こんな寒い日に、この商品出すんですか?」

と、・・・その商品を見ると、明らかに夏商品。

相方のスタッフさんが、

「大丈夫、大丈夫、売れる、売れる、気にせんでええがな」

すると、話し相手のスタッフさんが、

「え〜、ほんとですか、熱射病対策ですよ」

と、言うなり、

大丈夫と言っていたスタッフさんが、

大きなくしゃみを連発。

そして、「おお、サブ〜」

と言いながら、看板商品なる、熱射病対策・・・を

出していました。

その横を通りながら、

つい笑ってしまった私は、

神社の神様に笑いを提供していただいた事にも

感謝 (*^_^*) しました